耐震装置とはいったい何なのか。どういう構造になっているのか。
分からない方もいらっしゃると思います。
ここでは、簡単にその役割と種類をご説明します。
機械式時計には、時計の心臓部にあたるテンプという部品があります。これは、振り子の役割をしているもので、ゼンマイからの動力を一定の振動を起こすように調速・制御する部分です。このパーツが壊れると時計は止まってしまいます。
テンプはテン輪、ヒゲゼンマイ、天真から成っていて、落下などの衝撃で、動かなくなる要因は、テンプの芯棒である天真が折れてしまうことによります。この天真が折れないようにするのが、耐震装置なのです。
1933年~38年頃、スイスでは、さまざまな耐震装置が考案され、40年代になると各メーカーで搭載されるようになりました。もっとも有名な耐震装置に「インカブロック」というものがあります。画像のものはこのインカブロックの模型です。恐らく、開発当初のものと思われます。
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